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韓国ドラマ VS 日本ドラマ!

演技的雑談
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Hello world!nora3です。

前回は、今の韓国ドラマの尋常じゃない盛り上がりと、その面白さの背景について私見を述べたりしてたんですけど、なにしろ沼に首までズッポリ浸かった状態なので、まだまだ韓国ドラマについて書きたい!ということで、本日も韓国ドラマ!語っちゃいます!

 

すごく骨太な感じがするんですよね、韓国の俳優さん達。しっかりとした芯があって、キャラに揺るぎがない。ちゃんとその役の言動の裏にある内的反応・反射などの因の部分を、俳優が埋めて紡いだものが結果として外面に現れている、という風に感じます。

だから観る側としては、嵐の中でもあんまり揺れない船に乗っている様なもので、安心して心身を委ね、目の前の嵐を観察できる。

自分の乗っている船が沈まない、というのは大前提で、いつ崩壊するかわからないドラマは観ていられません。例えば宇宙人が出てきたり男女の意識が入れ替わったり、設定が現実離れすればするほど、その世界観やキャラクターは確立された揺るぎの無いものでなければなりません。船がしっかりしているから、大荒れの中でも最後まで旅(没頭した状態での鑑賞)を続けられるわけです。

そういう意味で、韓国ドラマは日本のドラマよりもしっかりしているものが多いと思うし、出てくる俳優さん達も「無理なく信じ続けることができる」俳優さんが多いと感じます。

だから、その世界その設定を信じて没頭できる。奇天烈な設定やストーリーでも、まず俳優自身がそれを強く揺るぎなく信じ続け、その世界を生き続けているから、こちらも同様のテンションで付き合い続けられるわけです。

対して、わが日本ドラマの場合は・・・現実ではない世界や設定を成立させ続けるという大前提の部分を、やや軽視しているというか、そもそも最初から成立させる必要性をあんまり考慮していないというか、「物語世界に引き込み信じさせる」「夢を現実のように感じさせる」という部分に力をあまり割いていない作品が多く見られるように思います。まるでバラエティーやギャグマンガのようなドラマ(設定とキャラクターの妙で進行する「コメディ」とも違う)が多数製作され、しかも結構人気があったりします。

例えば変顔や、おかしな台詞回しや、ありえない破天荒な行動で笑わせる、といった類の演技や演出が頻出する作品です。

これは、どちらが良くてどちらが悪いという話でも実はなくて、それぞれの国の国民性や指向性、掲げる目標やその国独自のカルチャーの影響を色濃く受けている可能性があります。

昨日書いたように、韓国の場合、最初から世界をターゲットにしているので、世界基準を上回るクオリティーが必要であり、それが無い限り目標をクリアすることはできないわけです。

だから韓国では、スポーツでも芸能でも、かなり早い段階で「エリート」の選別が行われ、選ばれた者達を対象とした「重点的育成」が行われているようです。その成果として、演技に限らず例えばBTSなんかでもダンスも歌も本当レベル高い。残念ですが日本のアイドルグループとちょっと違って、結構な差があるのは認めるしか無いですよね・・・。

一方、韓国のドラマや映画も、俳優さん達がホントに良くて素晴らしいんですが、ハマって色んなタイトルを観ていくと、頻繁に前に見たことある俳優さんが出てくる事に気づきます。才能を厳選して育てた結果、良い俳優は育ったけれども、絶対数はまだ少ない感じなのかも知れません。

対する我が日本は、何事においても「草の根文化」です。ヘタだろうが才能無かろうが「好きだからやる」「好きだから続ける」がまかり通る国です。部活なんかでも、誰でも好きなスポーツを続けることができます。だから絶対数が多く、多種多様な才能の種が多種多様に活動し、メインストリームではない「隅っこらへん」で多種多様に開花し、それがサブカルとして盛り上がって、やがてメインになっていく・・・というある意味とっても面白い国です。

元々感受性細やかで探究心旺盛でユーモアもある国民性なので、サブカルの広がりと深さは他国の比ではなく、例えばサブカルとして生まれた歌舞伎はやがてメインカルチャーとなり、そのカリカチュアされた様式は浮世絵からマンガ、アニメと影響を与え続けて今に至り、それを観続ける国民の感性に大きな影響を与え続けてきました。

要するに、日本国民はカリカチュア(誇張)された表現、もしくは記号的な表現を、非常に良く理解する民なわけです。理解し、好み、愛していると言ってもいいでしょう。

日本のドラマは現状、国内の視聴率を強く意識して制作されていますから、それがマンガ的になるのは、それなりの理由があると理解した方がいいのかも知れません。

もしかしてもしかしたら、この先日本発の「マンガ的ドラマ」や「マンガ的映画」が、他には無いキラーコンテンツとして世界を席巻するなんてことだって・・・無いとは言えないですよね?ねぇ?

・・・ですが。

今は国を挙げて世界基準を目指し、ついにそれを超えた韓国のターンで、日本はきっとそのやり方を真似するでしょう。世界基準と純日本基準の狭間で方向性が揺れ動き、しばらくはどっち付かずの時間を過ごすのではないでしょうか。

「国主導的ワールドワイド基準」VS「草の根自然発生的ガラパゴス基準」

まあ、観る立場にいる人間としては、日韓でシノギを削る中で、面白いものがドンドン生まれてくればいいなと思います。

 

というわけで、長くなったのでもうやめますが。

なんか語りたかったこと、まだあんまり語れてない気がする。

なので、たぶんおそらく、まだ続く韓国ドラマ話!

アンニョン!

 

メインストリートを突っ走る韓国 VS バックストリートをじわじわ侵食する日本
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