Hello world!nora3です。
前回は一番大事で一番面白い、俳優の「変身の儀式」について説明してたんですけども、時間切れになっちゃって途中までになってました。
①役のイメージをはっきりさせる
②イメージに合ったアイテムを探す
③アイテムを実装し慣らし運転する
④徐々にアイテムを内包し「へそ」化する
⑤役によく似た自分で暮らす
上の②まではとりあえず説明したので、本日はいよいよ③に突入して、アイテムを装着!してみたいと思いますっ!
③アイテムを実装し慣らし運転する
さて。本日も竈門クンにご登場願いましょうか。
炭治郎のキャラクターのキーワード 「輝き⇄嵐」
キーワードの具体的イメージ 「水面⇄竜巻」
二つのイメージを結びつけるアイテム 「静かな輝く水面が、徐々に騒ぎ始め、波立ち、水飛沫を上げて段々と渦巻き始め、やがて激しい風と共に成長し、竜巻となって水面から立ち上がったかと思うと、なにもかも薙ぎ倒し巻き込んで、巨大な嵐と化す」イメージ
前回は上記を準備するところまでやりました。
本日はいよいよ「アイテム」を「実装」してみますよ!
アイテム実装には「これが正解」といったやり方があるわけではありません。
俳優本人がやってみて「自分に影響があるやり方」を試行錯誤して作っていくしかありません。
逆に言えば、自分に影響があり、結果として役に近づけば、何をやっても良いわけです。
どんなアイテムを実装していようが、それは誰にもわからないし、誰かに話す必要もありません。
ただ、うまくやらないと、アイテムを実装していることが、演技の邪魔になる場合もあります。
アイテムに気を取られ、目の前の相手や状況に集中できないくらいなら、アイテムなど捨てた方がいいです。
だから、「実装してみて」「慣らし運転をする」この段階が必要なのであり、本番までにはアイテムが邪魔や負担にならないくらい「しっくり」と「内包」され「同化」していないといけません。
まあ、やってみましょう。
前述のように、俳優本人に効果がある方法でやる必要があります。下記は「僕(nora3)がやるとしたら」の場合です。参考にしてください。
自分の中に「炭治郎のアイテム」を作っていきます。
①自分の身体の中が、キレイな水で満たされているとイメージします。胃袋をどんどん大きくして、身体中胃袋、頭のてっぺん手足の先まで、一皮めくれば胃袋、といった感じで、その胃袋が純水で満たされているような状態です。完全に満タンではなくて、身体の各部位に8割ほど水が入っている状態で、動くと水が揺れ、波立ってジャバジャバいうくらいがイメージしやすいです。そして、水には身体の中心、たぶんヘソの辺りから放射線状に強い光が当たっていて、水が動くたびに水面や飛沫がキラキラと輝きます。自分の身体の中がそういう「輝く水槽」と化したイメージです。
②最初は椅子に静かに座って、そういう自分の身体をイメージします。ゆっくりと頭を傾けたり、手や腕をゆっくり持ち上げたり下ろしたりすると、水の存在をイメージしやすいです。そうしながら、体内で流動し、その度にキラキラ輝く水をイメージし続けます。自分の身体の内部構造と水の存在について「なんだか本当にそんな気がしてくる」レベルまで続けます。
③ゆっくりと椅子から立ち上がり、ゆっくりと歩き回ったりしてみます。身体の中で、水がチャプンチャプンいっているはずです。その度にキラキラ光ります。まだ早くは動けないと思うので、ゆっくりと、しゃがんだり、床に横になったり、また立ち上がったり、水の動きと輝きが消えないように注意しながら、動き回ってみましょう。
④慣れてきて、動いても「輝く水で満たされた自分」をイメージし続けられるようになってきたら、動作の速度を日常的な速度に戻していきます。イメージが消えるようなら減速します。消えなければ、イメージを守りすぎることなく、普通に動き回ります。当然体内で水は激しく動き、激しく輝きますが、それがイメージできていれば大丈夫です。イメージが消えず、安定的に日常速度で動作できるようになるまで続けます。
⑤日常的速度でしか動けないのでは炭治郎にはならないので、徐々に速い動きに移行します。例えば速く腕を振った時などは、指先から体内の水が奔り出るようなイメージです。手を洗った後に、手に付いた雫を飛ばすような感じで手を振ると、指先から水が漏れ飛びます。同時に、例えば大きく息を吸うと、へそあたりから出ている光がさらに強烈になり、輝きが皮膚を通して、外から見てもわかるくらいに漏れ光るところをイメージします。大きく息を吸うと身体の中心から輝きだし、速く動けば身体の末端から水が出る。なんだかちょっと炭治郎っぽくなってきましたね。普通の役なら、もうこの辺でいいような気もしますが、なにしろ炭治郎なので、さらに続けます。
⑥さらにイメージを加えてアイテムを成長させていきます。激しく動くと水が飛ぶ、大きく息を吸うと身体の中心から発光する、加えて深呼吸を続けていると、中心がドンドン高熱になり水の温度が上がってくるのをイメージします。深い呼吸を続けると、水の温度がグングン上がって、やがて湯気が立ち、ブクブク気泡が上がってきます。と同時に水がゆっくりと渦を巻き始め、やがて小型の台風のように、身体の中で竜巻となって立ち上がり、身体の中で大きく激しく成長します。
⑦この状態で速く動くと、熱湯が暴風を伴って身体の末端から奔り出ます。叫べば声と一緒に口から暴風が渦巻きながら吹き出します。身体の中で大嵐が吹き荒れて、もう身体の中だけに収まらず、穴という穴から外に出てくる状態です。さらには背中のあたりから竜巻が外に出てきて、嵐を背負っているような状態になり、周囲の木々の小枝が折れ葉が飛び、近くの家の瓦が吹き飛んだりします。そういう状態をイメージするということです。
⑧もうこの辺で「炭治郎アイテム」の実装という目的は果たしてる気もしますが、なんだか面白くなってきてしまったので、もっと先まで続けてみましょう!やっぱり炭治郎なので、「ヒノカミ神楽」も使えないといけませんよね!さらに呼吸を深めれば、体内のどこかの門が開き、水に揮発性の油分が混ざり始め、ユラユラと体内体外に揮発成分が立ち上り、発光熱が発火点を超えると発火!渦巻く炎が手先足先身体中の穴から奔り、叫べば口から火炎を吐いて、これぞまさしく竈門炭治郎のヒノカミ神楽!
はい。すみません。
最後面白くなっちゃって完全に脱線しましたね。反省しております。
でもまあ、こういう具合に面白がりながらやるんです。
実際ちょっとやってみたりしながら書いてたんですけど、やっぱり楽しいです。
イメージを膨らませたり維持したりするのも、うまくいったりいかなかったりするんですけど、それもまた楽しい。スポーツとかと一緒です。うまくいかなくてもあれこれ工夫したりして、結果楽しいでしょ?
そういう感じで、自由に発想して、奔放に大胆にイメージで遊んで、それに影響されてドンドン本気になっていく。その結果、誰とも違う、自分だけの「その役」が生まれてくるわけです。
真面目だったり真剣だったりは当たり前ですけど、どこか「やんちゃに」やらないと、面白いものはできてきませんね。
今日は、1つのアイテムを実装して、途中からは同じアイテムを「変化/変質」させて(ある意味悪ノリして)いくことで、役の成長や変化にも対応できますよ、というところまでやってみました。
そして、遊びでやるならここまででもいいんですけど、仕事でやる場合、できたりできなかったりではいけませんから、次回以降はその辺のところをもうちょっと説明したいと思います。
それでは今日のところはここまで!
いやー今日は楽しかったなー。
どんなアイテムを使っているかは誰にも話す必要ナシ!だからなにをどう使っても自由!
アイテム実装のためのイメージングは自由奔放に、やんちゃに、悪ノリして!
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