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木村拓哉さん登場!

演技的雑談
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Hello world!nora3です。

GWに入ってから色々とやることがアリアリで、なんかお久しぶりになっちゃいましたね。

前回までは、「役を大づかみにする」方法について、3回ほどに渡って説明してきたんですが、ちょっと大事なことをまとめてお話ししたので、今回はちょっと息抜きしましょうかね。

 

 

さて。何を語って息抜きしましょうか。

そうですね・・・そうだ!アノ人にしましょう!

長年に渡り現代日本を代表するスターの一人で居続け、その演技が色んな意味で常に話題になるアノ人。仕事でもプライベートでもその一挙手一投足が常に注目の的となり、何かあるたびにネットでも賞賛されつつ、それ以上にいつも叩かれてしまうアノ人。

アノ人・・・そうです。今日はアノ「木村拓哉さん」の演技について、nora3的に語ってみたいと思います!

「何をやってもキムタク」・・・彼はいつもそう言われてしまうんですよね。

彼は今までに本当にいろんな役をやってきました。僕が見たことがあるだけでも、検事、刑事、レーサー、アイスホッケー選手、総理大臣、美容師、武士、警察学校の教官、そして今度はボクシング部顧問・・・他にもたくさん、様々な職業の役を演じてきました。

職業の違いだけではありません。もちろん作品によってキャラクターだって違います。違う役、違う人物なのだから当たり前です。

それなのに、「何をやってもキムタク」・・・そういう印象を多くの人に与えてしまっているのは、どうやら間違いないようです。

なぜなんでしょう?

あなたは、なぜだと思いますか?

「キムタクは、どんな役でも自分のまま演じているから」と答える人がいるかもしれません。

しかし、前回まで「役を大づかみにする」方法を学ぶ中で何度も出てきましたが、結局、演技というのは「自分」を使うものです。自分を使っていないのはただのモノマネ、形態模写です。どんなに別人に見えたとしても、それは「自分」である必要があるんです。そういう意味では、彼が「自分のまま」演じているからといって、それが「何をやってもキムタク」に直結するわけではないと言えます。

では、具体的にどの辺が「何をやってもキムタク」たらしめているのか、考えてみましょう。

・まず、よく言われているのが「しゃべり方」ですね。基本的にボソボソとした声のトーン。しゃべりのスピード感。間の取り方。木村さんは、セリフを「今思いついて、今しゃべる」のがとても上手な俳優さんだと思います。今この場で生まれた言葉のようにしゃべることができます。実際それが彼の演技の大きな美点、大きな武器になっていますが、これが実は諸刃の刃①です。

・表情や動作についても、全く同様のことが言えます。今生まれたような動きや表情。もしくは、役の今の気持ちを効果的に表す無意識的な仕草や戸惑い。こういった「今本当に起こっている」と観た人に思わせるようなディテール(細部)が、彼は本当に上手です。それに関するアイディアも豊富で、常に自分や他人を観察して「ああ、人間はこういう時にこういう行動をとるんだな」という気づきを、いつでも使えるように蓄えているのかもしれませんが、実はこれが諸刃の刃②です。

・最後ですが、なんだか全ての役に、同じ「芯」みたいなものが通っているのを感じます。「核」と言ってもいいですが、全ての役に同じ「核」が存在しているんです。そしてそれは「役」とはなんの関係もない部分に根ざしているものだと思います。おそらくそれは、木村さん自身が強く持っている「美学」「こだわり」「理想」「プライド」といったものから発生していて、「役」を強く光らせる反面、どの役も同じように光ってしまうという諸刃の刃③ともなっています。

他にもあるかもしれませんが、以上3点くらいが「何をやってもキムタク」化する主要因ではないでしょうか。

 

木村拓哉さんは、とても演技が上手い俳優さんだと思います。

よく光り、よく切れ、多くの役を魅力的に強く輝かせることができます。

しかしその反面、犠牲にしている部分も少なくないように見えます。

ですが、もしかしたら彼は、ほぼ確信犯的に「その道」を選択しているのかもしれません。

「華」「格」「品」を兼ね備えた、選ばれし一握りのスターとしての道。

誰にでも選べる道ではありませんし、彼だって持って生まれたものだけでその道を歩けるわけではないでしょう。輝きを失わないためにどれほどの準備を積み上げているのか、想像するだけで頭が下がります。

木村拓哉という強烈な「核」と、今生まれたかのような「リアクト」、そして役を彩る豊富な「アイディア」で、彼の演技はできています。

nora3的な「アクト」「能動的な役作り」は彼には必要ないし、もしかしたら彼は「それはやっちゃいけない俺は」と思っているかもしれません。

僕が思うような「俳優」とはちょっと違うんですよね、彼は。

もっと希少で特別な「なにか」です。

だからこそ、そういう「彼だけの」演技を楽しめる。

いつも楽しませていただき、ありがとうございます。

 

でも、いつか観てみたいかも。

核も芯も壊れて折れて、原型さえ留めていない、見たことない「木村拓哉自身」を。

 

あると思います!

キムタクのキムタクによるキムタク的演技は大変希少で貴重!
キムタクよキムタクとして輝け!いつか壊れるその日まで!
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